夏も近づく八十八夜、国内初のお出かけは我がヌクヌク地方の誇る美しい茶園の広がる牧之原。 テンにとっては祖国日本。でも以前はお家でお留守番ばかりだった彼女の気分は20か国目といったところだろう。(苦笑) 動物愛護の意識の高いヨーロッパで可能だと知った犬との旅。テンがいたからどんなに遠くでも車で移動。そして実現した夢のTurismo Internazionale。 非現実の世界から戻った今、オランダでの貴重な経験が事実であることを教えてくれるのはブログだけ。と思える程既に遠い遠い記憶となってしまっているけれど、さいわいなことにテンとのツーリングの体験は体に染みついてしまっていたようです。 「オランダ通信」は今回の更新で終了とさせていただきたいと思います。 3年半の長きに渡り、このお目だるいブログとお付き合いくださいました皆様に心から感謝申し上げます。 ありがとうございました。 mayumi&ten
機上では貨物室のテンが気になっていた。3年ぶりの飛行機、そして3年ぶりの日本。 11時間のフライトの後、ターンテーブル脇の大物荷物引き取り場所で待つとほどなく元気そうなテンが現れた。 でも空港内ではケージから出してあげられないので、声をかけたり目を合わすことなく動物検疫受付に行き、書類とテンを預けた。彼女は係りの人に連れられて直接検疫事務所へ。私は税関を出て検疫事務所へ向かった。 遅れてきた私に、他に犬が2匹いるもののテンは終始リラックスしていたと検疫官の方が教えてくれホッとた。しばらくすると事務所には私達だけになったので、検疫官の方がケージを開けてくれ、15時間ぶりにテンは解放され、書類が出来るまで、自由に事務所内を散策させてもらうことができた。 そして、事務手続きが終わり、再度テンをケージに入れ到着ロビーに戻ると.....。 安松のジジとババがテンの為に成田まで迎えに来てくれた。 (5歳になって少しは落ち着いたはず) ....というジジとババの予想はもろくも外れ、大はしゃぎのテンに苦笑い。 3年ぶりのこの景色もこの人たちも、テンと同じく何にも変わっちゃいなかった。
毎日毎日実家のようにお邪魔し続けたO家で去りがたい最後の夜を過ごし、迎えた最終日は、当日にもかかわらず、テンの帰国のための盛りだくさんのスケジュールが待っていた。 飛行機でぐっすり眠ってもらうために十分な散歩を済ませた後、日本入国のための書類へのサインと健康診断をしてもらうために、動物病院へ。 ・通いなれた病院なのに、ナーバスなテン ・ドクターのチェック中 健康診断終了後、書類と個体(テン)の確認の為、ドクターがマイクロチップリーダーでテンの首に何度もチップリーダーを当てるも不調で、(テンのチップが破損したのか?!!!)と青ざめる....。なんてトラブルもあったけれど、系列の病院に行ってチップは正常と分かりこの件はクリア。続いて、入国のための書類の裏書とEUペットパスポートにスタンプを押してもらうためにアムステルダムから車を飛ばしてユトレヒトにある動物検疫事務所へ。 ここでは、飼い主が書類とペットパスポートを持参。国、認可のドクターのサインを頂き、アムステルダムへとんぼ返り。 戻るとすぐ、荷物を積んで空港へ。 早速チェックインをし、支払いカウンターへ行って、テンの運賃の支払いをし、大型荷物受付で、ケージのセキュリティーチェックの後、テンを見送り、私も出国。 こうしてオランダ最後の日は私らしくバタバタと過ぎ、この日初めてほっと一息つけたのは、眼下にいつもの公園が広がった離陸直後だった。
ここでの生活の締めくくりに、ウン十年ぶりにテストなるものを受けてみた。 なんとなく始めたフラワーアレンジメント、やればやるほど面白くなり、DFA(Dutch Flower Arr.)なるオランダのフローリストのための最初の国家資格を勢いだけで受験した。テストは5課題。4課題はテスト当日花材とともに与えられ、1課題は与えられたテーマから1つ自分で選び、花も自分で用意、プレゼンテーションするというもの。2課題は12月に終わっていて一応合格ラインとはいえ、未だ未だテクニックが未熟。そこで10日間、お花漬けの生活をさせてもらった。 月曜は自由課題の花材選び、火曜と水曜は朝8時から午後3時までレッスン。木曜と金曜は受験仲間と練習。土曜と日曜は気晴らしにとキューケンホフや自然博物館に誘っていただき、そこでも色々なヒントが得られた。一人宿に戻ってからもベッドにビニールクロスを敷き、ハンドタイトブーケの練習をした。毎日毎日作ってはやり直しを続けたブーケやアレンジは、毎練習後、行く先々の手土産にして飾って頂いた。 そして迎えたテスト。課題は、「ドアか壁にかけるアレンジメント」「ハンドタイトブーケ」そして「自由課題」。 与えられた花材のチェックをし、試験官の方の「あなた達の幸運を祈ります」という言葉でテスト開始。途中、30分の休憩をはさみ、あっという間の、でも楽しい150分が終了。会場から退場し、軽く昼食をとり隣の部屋でジャッジの先生の採点を待つこと2時間。聞いていたより採点時間が長かったので、最悪の事態を考えつつ会場に戻り、その場で口頭で合格を告げられた。(正式な各点数、合否ともに2週間後オーガナイザーから先生宛連絡があり、1か月後、免許状が届く。) 会場の都合上、合格の余韻に浸ることなく、会場を後にするため片付けをし、3つの作品と大量の花材を運び出した。偶然にも入口でテンをかわいがってくださったTさん親子に出会い、ハンドタイトブーケを、残りの2作品は日頃からお世話になりついでに、テスト当日も送迎を引き受けてくださったOさん宅へ。残った花材はブーケを作って、お世話になった宿へ引き取っていただき、このオランダならではの花三昧な10日間を晴れ晴れとした気持ちで終了することができた。 以下、テストの課題、作品とジャッジの評価。 Wall arrangement (ドアか壁にかけるアレンジメント)・時間:45分 ・テクニック:フローラルフォーム ・デザイン:トライアングル、センターポイント、グルーピング ・色:コンプリメンタリー ・サイズ:最低長さ60cmか最低直径40cm ・花材の本数:最低40本の花とグリーンを使用する 評価:花材のさし方のテクニックが甘い。色はOK。 (致命的な指摘!!! これで合格できたのが今でも不思議。 ) Hand-tied Bouquet(ハンドタイトブーケ)・時間:45分 ・テクニック:スパイラル ・デザイン:半球形、垂れ下がる花材とともに ・色:同系色 ・サイズ:最低直径40cm ・花材の本数:最低60本の花とグリーンを使用する 評価:テクニック、デザイン、色、OK。 (予想外の高評価。作りやすい花材に助けられ、時間を10分前倒しで完成。おかげでほかの課題に余裕ができた。) 自由課題 Table decoration for conertable・時間:60分 ・テクニック:フローラルフォーム ・デザイン:Parallel decorative 評価:テクニック、デザインOK。 (試作段階からオランダ人受けがよかったので、花材や色のチョイスが成功だったのかも。デザイン面では、レッスン時の先生の的確なアドバイスによるところが大きい。)
ヨーロッパ完全制覇... とはいかなかったけれど、テンとスタンプラリーのように車で走り回った国は19か国。私たちの車の旅では観光らしいことはほとんどしなかったけれど、ヨーロッパ中に広がる道を走り回り、訪れた町をテンと歩き回った。これも、1回のツーリングが4、5000kmという走行距離のツーリングに、元気に付き合ってくれたテンと、この機会とモチベーションを与えてくれたブログを待っていてくれた人達のお蔭。 スイス(チューリッヒ) イタリア(ローマ) ベルギー(アントワープ) フランス(パリ) ルクセンブルグ ドイツ(ブレーメン) オーストリア(ウィーン) デンマーク(コペンハーゲン) リヒテンシュタイン ヴァチカン モナコ スロベニア(ピラン) クロアチア(ザグレブ) チェコ(プラハ) スロヴァキア ポーランド ハンガリー(ブタペスト) スペイン(バルセロナ) オランダ(アムステルダム)
引越しすること過去に7回。そのうち海を渡る引越しの際、必ず"陣中見舞い"を持ってひょっこり現れては私を喜ばせてくれるトリノの仲良し親子。(こんなに長い付き合いになるなんて、最初のお別れの時は思っていなかったわ。)と言われてしまう程、何度も我が家の引越し風景を見守ってくれた人たち。 真面目に作られたピエモンテのワイン数本と、今回の目玉(かつて食べたものは何だったのか?)と思わせる程まろやかなゴルゴンゾーラ等、フードライターである姉さんチョイスの品々をたんまり抱えて今回も来てくれた。 引越しモードの我が家では、せっかく来てもらったのに、どこにも連れて行ってあげられなかったし、チューリップも未だだったし。。。と、結局、今回も何もできず。 だから.....、「またいつかどこかで。」といつもの私の挨拶に、二人から微笑みが返ってきた。
最後のテンの日。 テンと通い続けたいつもの公園へ(今日は気の済むまで泥んこになってもらおう!!!)とシャンプー覚悟でやってきた。 毎度、私の気まぐれルートのはずなのに、テンは必ず先回り。 すれ違うワンコ達と挨拶やかけっこをしながら、モグラの穴をのぞきながら、いたってテンの好き勝手な約2時間。 どんなに歩いても疲れないテンが、ここでは呼び戻す度に、「ヒューヒュー」と鼻をならすほどに心拍数を上げ、笑顔で戻ってくる。 アムステルダムボス ラストラン。ここで過ごした時間は、最高の贅沢、一生の思い出。
この3年間、常に私と共にあったモノたち。我が敬愛する人たちからの来蘭時のお餞別は私にとってはまさにお守り。今では身に着けていないと不安なほど心の支えになっている。ここでの生活を丁寧に暮らしてこれたのもこのモノたちのお陰。
クロネコさん,引取りの日が来た。 テンはいつもお世話になっているお宅に非難させ、朝9時半から作業はスタート。 2日の予定の作業が4人のプロの手によってあれよあれよという間に進み、気づけば、ダンボールがほぼ運び出されていた。結局3時間もかからないうちに作業は終わった。 作業中、我がいとしのアムスの妹より陣中見舞いがあった。 彼女お得意の唐揚げと揚げ浸しのお弁当。心のこもったやさしいいつもの味のお弁当は3年間で最も心に残る食事の1つとなった。
ダッチスタイルのアレンジメントを始めて3年。一人で何とか形になるものが出来るようになってきた。 最後のレッスンはまず、アイテム数60本以上、40cm以上のラウンドのブーケ。 ブーケを解いて、同じ花材でフューネラルアレンジ、クロスシェイプ。 そして、全てを自分で用意して作るアレンジメントを作った。私はコーナーテーブル用のアレンジ。ステムの美しい花材とダッチらしく果物や野菜(この日は葡萄とニンニク)、季節柄、白いクロッカスの球根も使ってみた。 こうしてお花を贅沢に使った大きなアレンジメントもここでなければ出来ないこと。毎週、朝9時半から3時まで、ふんだんにあるお花と無心で戯れられる楽しいひと時だった。