前回の問題の解答です。D16RRのグラフを読むと、13800rpm時は200HP、10500rpm時は180HPです。当然、「13800rpmまで回した方が速い」が正解です。
ただ、解答に少し迷いはなかったでしょうか?
よく雑誌などで「トルクが大きいと加速が良く、パワーが大きいと最高速度が上がる」という表現を目にします。加速をよくするには、最もトルクが大きい回転数を使うのがいいと思いがちな表現ですが、実はこの表現は全くの間違いです。
加速も最高速度も出力(パワー)がものをいいます。
前回の計算式「出力 = 0.0014 x トルク x 回転数」から、すでに出力はトルクを変数として含んでいるのだから、そもそも出力とトルクは比較する対象ではありません。仮にトルクだけのデータしかなかったら、どんなエンジンなのか全く判らないということになります。
さて、このことをふまえて本題です。Tさんの疑問ですが・・・
もう一度例の計算式を思い出すと、出力はトルクと回転数の積ですから、トルクがピークを過ぎて降下をはじめても、回転数が大きくなっているので出力はトルクの降下分を打ち消して、そのまましばらくは上昇を続けていきなり降下しはじめません。これがトルクピークと出力ピークの回転数が一致しない理由です。
仮に出力が2倍になれば、同じ大きさの駆動力を2倍の車速のもとで発揮できます。最高速を高くするには、高い車速で走行抵抗に打ち勝つだけの後輪駆動力(トラクション)が必要になります。結局、高速での高い走行性能を得るには、高出力が必要になります。
蛇足ですが、実際の走行での走行抵抗には、タイヤのころがり抵抗や空力抵抗、それにエンジン内部のフリクションロスや駆動系の損失など様々なものがあります。
ここまで読んでいただいた方には、走行抵抗を減らすということは、出力を上げることと同義だということがお判りになると思います。
たとえば、ホイールをマグネシウム鍛造の軽量ホイールに換装し走行抵抗を減らしたとします。実はこれはエンジンのパワーをアップしたことと同じことになります。さらに重量減によって慣性力も下がるのでホイールが止まりやすくなり、結果ブレーキ性能も上がります。
こんなところでいかがでしょうか? > Tさん。(^_^;)
投稿者 tomo : 2007年12月16日 02:13 :
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